ふたつ枕を並べた甲斐が無いほどに近く頭を、身を寄せ合う。あなたは私の腹に左手を当て、私はその手に私の右手を重ねる。私の手ではない手がやってきたことに気づいて、きみは私の腹を蹴る。内側から、懸命に、一発。そしてもう一発と繰り返す。元気だねえとあなたは笑い、もう1回と私は私の腹をつつく。するとあなたが手を当てていたところが急に固くなり、なだらかな丘に起伏ができる。おしりかな、あたまかなと私たちは笑う。
短日を食い育つ子を宿したり
電気を消し、それぞれが眠りにつく。暖かな布団にくるまれて、静かに、眠る。