輪郭

蓮の花のような頬が垂れる
 落ちていく
李の色をした瞼の縁が滲む
 広がっていく
そこだけ精巧な耳に立ち尽くす
どちらに進んでも行き止まりで
仕方がないから腰かけて休む

甘い風が吹く
気が付かないふりをするから
まつ毛が鼻梁を滑る
 散らばっていく
どうにも元に戻らない
かき集めても2秒前にはほど遠くて
2秒先を祈る、撫でる